温泉トリビア講座

2015.11/16

冷たくても温泉、成分がなくても温泉!?温泉の定義とは…

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実は、温泉には「温泉法」に定められた定義があるのです。

 

『「温泉」とは、地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他ガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温泉又は物質を有するものをいう。』

 

「別表」に掲げている条件は下記の2つです。

 

1.源泉温度が25℃以上であること
または
2.「溶存物質の総量」「リチウムイオン」「水素イオン」「ヨウ素イオン」「フッ素イオン」「メタけい素」「重炭酸そうだ」など含有成分に関する19の特定の条件のうち1つ以上規定値に達しているもの。

 

つまり、源泉温泉が25℃以上あるか、それよりも冷たくても19の成分の条件のうち1つでも規定値に達していれば、「温泉」と名乗れるのです。冷たくても温泉、成分がなくても温泉となりうるのです!

 

地球の内部は高温のマグマになっているため、地中を100m掘るごとに地下水の温度は2~3℃前後上昇します。つまり、地面を1,000mほど掘って湧出した地下水は、温泉法の定義によると「温泉」になるのです。温泉は自然の恵みというイメージがありながら、掘削技術の進んだ今、都心部でも温泉地が次々と誕生する時代なのです。身近なところで温泉入浴ができることは、すばらしいことですが、たまには旅に出て、自然の中で、より効果の高い温泉でストレス解消、温泉療養をしてみませんか?
九州は、海の温泉、山の温泉、高原の温泉などが揃う自然の恵みの宝庫“温泉大国”なのです。
<温泉ソムリエ協会 テキストより>