ゆけむり紀行

2014.1/10

くぅ~っうまい!!やまだ屋の期間限定『地鶏鍋』

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大分県産の食材にこだわった会席料理

旅雑誌の編集長時代、読者プレゼントの応募はがきが毎日1000通近く編集部に届いていた。それらに添えられたメッセージすべてに目を通すのが、当時の日課の一つだった。誌面の内容についての意見や感想、読者自身の旅の思い出や企画の提案など、その内容は多岐にわたり、私はそれらを雑誌づくりの指針としていた。

その中で「先日、由布院に行ってきました。料理がすごくおいしい宿を見つけましたよ!」と、少々興奮気味に投稿されていたのが今回紹介する「やまだ屋」だった。多くの読者が口をそろえて絶賛するのが、その料理だ。以前から評価は高かったが、近頃それを証明するかのように、料理漫画のバイブルともいうべき人気コミック「クッキングパパ」(うえやまとち著)に登場した。

その「やまだ屋」がいかにも由布院らしい期間限定の鍋を考案したと聞き、さっそく取材にうかがった。こちらの食材は、地元愛に満ち満ちたオーナー兼料理長が、由布院を中心に大分県産にこだわってそろえている。近隣の契約農家で朝採りされた野菜、豊後水道であがった鮮度抜群の魚など。自身で吟味したそれら地産品が、有田焼の器に彩られて供される。

今回のお目当てである地鶏鍋も、使われる地鶏は湯布院の生産者がその日の朝にしめたもの。生産者が直々に、しかも丸ごと届けてくれる。見るからに新鮮なつやのある鶏肉を鍋に放り込み、待つこと約15分。グツグツと鍋が騒ぎ出すのと同時に、まずはスープを・・・。くぅ~っ、これこれ!まさに期待通りの味だ。鶏がらのだしにみりん、シイタケや厚揚げなどから染み出たエキスが混じり合い、絶妙な味わいに仕上がっている。歯ごたえのあるもも肉や濃厚な風味の肝、プリプリした胸肉など、1羽丸ごと仕入れるためいろんな部位が楽しめるのもうれしい。こちらの料理は、会席料理ならではの繊細さや鮮やかさだけでなく、しっかり食べさせてくれるボリュームも魅力。宿泊の際の昼食は軽めに済ませたい。この宿自慢の絶品料理を残すのは・・・痛恨の極み!ですぞ。
<西スポ2013年8月21日(水)掲載「花田伸二のいい湯だな」より>

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やまだ屋の限定メニュー「地鶏鍋」
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露天風呂
  • 【宿泊プラン】
  • ●地鶏鍋プラン 1泊2食、2名1室で1人19,950円~
大分県・由布院温泉「旅想 ゆふいん やまだ屋」

【住所】大分県由布市湯布院町川上2855-1 【TEL】0977-85-3185
【HP】http://www.yufuin-yamadaya.com/